今年の夏も厳しい暑さが続き、庭やベランダの植物がすっかり弱ってしまったという方も多いのではないでしょうか。
葉が茶色くなった、花が咲かなくなった、茎ばかり伸びて形が崩れた。
そんな姿を見ると「もう枯れてしまったのかな」と思ってしまいますが、すぐに抜いてしまうのは少し待ってください。
9月は、夏の暑さで疲れた植物を立て直し、秋のガーデニングへ切り替えていく大切な時期です。
まずは「枯れた」のか「弱っているだけ」なのか確認
猛暑の後は、葉が傷んでいても株自体は生きていることがあります。
枝や茎がしっかりしているか、新しい芽が出ていないか、株元まで完全に枯れていないかを確認してみましょう。
葉の見た目だけで判断して、元気な株まで抜いてしまわないことが大切です。
一方で、茎や根元まで腐っているものや、完全に乾燥して枯れているものは取り除きます。
傷んだ植物をそのままにしておくと、風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなることもあります。
伸びすぎた植物は切り戻す
夏の間に茎が長く伸び、株全体の形が崩れてしまった植物は「切り戻し」を行います。
伸びすぎた枝や茎を切ることで、株の内側まで日光や風が入りやすくなります。
さらに気温が落ち着いてくれば、新しい芽が伸びて再び花を楽しめる植物もあります。
ただし、植物によって切り戻しに適した時期や方法は異なります。
秋に花芽を作る植物などは、むやみに切ってしまうと翌年の花が減ってしまう場合もあるため、その植物の性質を確認してから作業しましょう。
夏と同じ感覚で水を与えない
9月になっても暑い日はありますが、真夏と比べると少しずつ気温が下がり、土が乾く速度も変わってきます。
そこで注意したいのが水やりです。
真夏と同じペースで毎日たっぷり水を与えていると、土が乾かず、根腐れにつながることがあります。
鉢植えの場合は、土の表面を確認して、乾いてから鉢底から水が流れるくらいたっぷり与えるのが基本です。
庭植えの場合も、毎日の習慣として水を与えるのではなく、土の乾き具合や天候を見ながら調整します。
「夏と同じ水やりを続けない」というのが秋への切り替えのポイントです。
肥料は株の状態を見てから
夏に弱った植物を見ると、「肥料を与えれば元気になるのでは」と考えたくなります。
しかし、根が弱っている状態でたくさんの肥料を与えると、かえって株に負担をかけることがあります。
まずは傷んだ葉や枝を整理し、水やりを適切にして株の回復を待ちます。
新芽が動き始めるなど回復が確認できてから、それぞれの植物に合った肥料を少しずつ与えるようにしましょう。
弱っているときほど、肥料を増やすのではなく植物の様子を見ることが重要です。
秋雨の時期は蒸れにも注意
9月は猛暑だけでなく、秋雨や台風にも注意が必要な季節です。
雨の日が続くと土が乾きにくくなり、株元の湿度も高くなります。
夏に伸びた枝葉が密集したままだと、さらに風通しが悪くなり、病気が発生しやすい環境になります。
枯れ葉を取り除き、必要に応じて枝葉を整理して、株の中まで風が通るようにしておきましょう。
鉢植えの場合は、長雨のときだけ軒下などへ移動させるのも方法のひとつです。
空いた場所は秋の花へ
夏の植物を整理して花壇やプランターに空きができたら、秋から冬へ向けた植物への植え替えを考える時期でもあります。
ただし、9月はまだ真夏のような暑さになる日があります。
気温だけで「もう秋だから大丈夫」と判断せず、その年の天候を見ながら植え付け時期を決めましょう。
これから気温が下がってくれば、パンジーやビオラなど秋冬の定番植物も店頭に並び始めます。
夏の花をすべて一度に入れ替えるのではなく、傷んだ場所から少しずつ秋の庭へ切り替えていくと管理もしやすくなります。
猛暑の後こそ「何を残すか」を考える
猛暑の後の庭を見ると、つい全部きれいにしたくなります。
しかし、9月のガーデニングで大切なのは、すべてを植え替えることではありません。
まだ回復できる植物は残し、傷んだ部分だけを整理する。
水やりを秋のペースへ変える。
株が元気になってから肥料を与える。
そして空いた場所から、少しずつ秋の植物へ入れ替えていく。
夏から秋への庭の切り替えは、一日で完成させる必要はありません。
植物の様子を見ながら少しずつ手を入れていけば、猛暑で疲れた庭も再び元気を取り戻していきます。
9月は「夏の庭を片付ける月」ではなく、「秋の庭を作り始める月」と考えてみてはいかがでしょうか。







